空家の遺品整理/横浜
2015年12月12日
ベッドタウン横浜では、時が止まったまま家屋が放置され空家になっているケースが年々増えています。
その数は、約18万戸にも上り、住宅総数の約10%を占めるそうです。特に鶴見区、西区、中区、南区、保土ヶ谷区、磯子区、港北区などの都心部に多く、また駅から500メートル以上にあるものが8割を占めると推測されているそうです。
ようするに駅より10分圏外の地価は下がっているということでしょう。何しろ大手のデペロッパーなどは、将来を見据え職替えを模索しているとかいう驚くお話も耳に入るようになりました。この人口減この国の未来はどうなっていくのでしょうか?
さて現実問題として、空家になっても道路の接続状況がよいケースでは、家財の遺品整理をすませ家屋解体を行い更地にしてから駐車場として活用ができるでしょうが、旗地や駅から遠い場合などは、駐車場や賃貸にしても採算がとれずそのまま放置されるケースが多いようです。
そのため最近では、このような処理困難地を安値で買取って、改築を施し、低所得者層にシェア-ハウスとして貸し出すケースも増えています。これはこれで近隣の間では、問題が起こっているようです。
日本も大変な時代に突入しているようです。
空家の遺品整理でよくある事例
今回のご依頼は、このように数年にわたって放置された空家の遺品整理です。弟様がご逝去後、様々なご事情により数年に渡って空家として維持されていたとのことです。
ご依頼主様は、ご遠方の広島にお住いで、そう度々横浜にはこられません。その為、予めお電話で遺品整理の内容を伺い、鍵をお送り頂き遺品整理を行ない、当日上京して確認を頂くという手はずです。
この空家になった古民家は、戦後間も無く建てられ、土台などはピンコロ石に柱が載っているだけ簡単な建物です。戦後まもなく建てられた家屋は、耐震施策などはありません。
とにかく雨風がしのげる住いが数多く必要な時期でしたでしょうから仕方ありません。しかし今このような空家には様々な問題が起こっています。
空家の問題点と解決案
以下に、横浜よろずカンパニーがお客様より、数多ご相談をお受けしてきた空家の問題点を纏めました。
- 地震等による倒壊の恐れ
- 不法侵入と不法投棄
- 害獣、害虫の発生
- 雑草や蔦による火災
- 庭木が他家への進入と落ち葉
- 借地権等や税金など経済的な問題
このように、殆どが近隣環境への心配・・・主がご逝去された場合、このような空家を受け継ぐ方々の、悩みはつきません。
そこで、安全と衛生面を考えれば、特異なケースを除いて、家屋の遺品整理が始めに必要とされることは誰しもがご存知のことでしょう。
しかしマンションでしたら家財の遺品整理を終えれば一段落ですが、戸建ての空家の場合は、そうもいかないケースが多くなるようです。
上記の問題点が苦情になる前に頂く、遺品整理と同時に、ご用命が多い実例は、
遺品整理と同時に、
- 庭の草刈りや庭木を伐採してほしい。
- 不法投棄を防ぐため柵を作って欲しい。
- 不法進入や鳥や動物が住みつかないように、窓や隙間を板などで塞いで欲しい。
- お店の看板を外してほしい。
- 家屋を解体して更地にしてほしい。
他にも、細かなご依頼はありますが、目ぼしいところはこのようなご依頼が多くなります。
とりあえずご近隣の不安と苦情がでないようにするために必要な解決案と言えるでしょう。
遺品整理と家屋の解体
通常は、遺品整理が終わった後、ご親族間でこの空家をどうするかのお話し合いが持たれるのですが、今回のように家財の遺品整理が行われず数年空家になっていた古い家屋のケースでは、遺品整理と同時に家屋の解体が行われる場合がとても多くなります。
案の定、倒壊の恐れのある家屋ということもあって、気が気ではなかったそうです。そのため遺品整理終了後に解体のご用命も賜りました。とくにご遠方のケースでは、一度の手はずで全てを完了したいという理由もあるわけです。
さて遺品整理作業ですが、取り壊し物件ということもあり、養生の必要もなく進められます。あえて行うことといえば室内にブルーシートを敷いてゴミの散乱を防ぐくらいです。もちろん埋め込まれた窓用エアコンの取外しも行ないます。
遺品整理が終わった時点で、お客様にご確認を頂きます。同じタイミングで解体業者を呼んであり、お客様とのお見積りを取らせて頂きます。ご承諾を頂き、ご近隣への解体のご挨拶を済ませ、解体終了後に再度上京して確認を頂くという段取りとなります。
このように、解体まで行うケースもまれにありますが、殆どの戸建て場合、遺品整理を行った後、少なくとも数ヶ月から数年は空家になるケースが多いようです。
ありがとうございました。